【社会福祉関連】「訪問介護支援システム」で社会貢献
SDGsでも目標の一つに掲げられている社会福祉。私たちは、地元の経済循環に主に携わり、地域社会への貢献をしてきましたが、ある企業様より訪問介護を支援するシステム開発の依頼を受けました。
直接的に社会貢献度の高いオファーは初めてでしたが、お話を伺ってみると、とてもやり甲斐がありそうなお話でしたので、お受けすることにしました。
■ローテクな介護業務をシステムで支援
訪問介護スタッフの業務をとても大変です。まずは、事務所に入ってブリーフィングや申し送り等を行い、各担当の現場へ向かいます。そこで介護業務をしながら、利用者様の状況やデータを紙媒体で記録、収集しなければなりません。
複数の拠点での訪問介護業務を終えると、事務所に戻り現場で記録したメモを確認しながら、報告書を作成しなければなりません。介護業務は利用者様に細心の気をくばり、尚且つ身体を酷使する大変なお仕事です。そんな介護スタッフを支援するシステムを開発しました。
■4Dで訪問介護支援システムを開発
システムの概要は以下の通りです。
●タブレットまたはノートPCを現地へスタッフが持っていき、現地での様々なデータをそれらに入力します。また、これらの端末を通してデータの閲覧や検索等も可能になります。また、入力の際、手入力の手間をさらに軽減するために、小型バーコードリーダーを利用しています。これにより、入力時間の短縮、入力ミスの低減等、入力のシンプル化が実現しました。
●入力したデータはメールに添付して、メインサーバへ送信します。この部分の技術は、クラウドを使えばよいのでは、と思われるかもしれませんが、クラウドを利用すると通信料が毎月課かってくるので、メールの送受信で代替し、コストを抑えています。データを添付したメールを送信すれば、スタッフの方々は現場から直帰します。
●各スタッフから送付されたデータは4Dのメインサーバで全て受信し、データベースに格納されます。データが増えれば、サーバを増設することで対応することができます。(現在は6台のサーバを繋げて運用しています。)
●サーバに集められたデータは、サーバ内プログラムにより集約、処理された後、報告書が自動生成され、経営層、マネージャー、リーダー、各担当者へ各報告書がメールに添付され送付される仕組みになっています。
●さらに経営層向けの、全情報が集約され、分析された管理帳票等の出力も可能です。これらは経営判断には不可欠な帳票であり、全データを格納、集約、分析できるデータベースシステムだからこそ実現することができます。
■これからの福祉業界のために
今回のプロジェクトを通して感じたことは、福祉業界は、まだまだ、とてもローテクだということでした。折角、社会ニーズも社会貢献性も高い業界なのに、うまく運営できず、職場環境が悪化したり、ひどい場合は閉所せざるを得ない場合もあります。そうなる前に、システムを導入し業務の改善や、介護スタッフの働き方改革を真剣に考えなくてはならないでしょう。
今回のような、大きなシステム開発でなくても、ITを導入し、うまく使いこなすだけでも業務の効率化を進めることができます。業務のどこに、どのような技術を導入すればよいか等のご相談やご提案も可能ですので、もし今回の記事にご興味を持たれましたらお気軽にご連絡ください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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